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ホントのキモチ GirlsSide

2012年02月19日 19:14

この記事は、木・日曜担当のmike猫が書いています。


久々に小説を書いたから載せますよ(´ω`)


元々7,80行くらいの内容だったのに色々と追加して書いてたりしたら予想外の量になりました。
ワードで書いてるわけじゃないから1行の文字数はかなりあるのに100行超え(^q^)


ちなみに、タイトルは記事のタイトル通りなんですが、実はこれ、もうひとつ作る予定です。
いつ完成するかは分からないけど、セリフは同じにするつもりだからすぐ完成するかも。

この小説は思いつきで書いた作品だから色々と荒いけどそこはご愛嬌。


続きから本編をどうぞ。











「ホントのキモチ GirlsSide」



「ねぇハルくん。今日もまた部屋で過ごすの?」
「……やることあるから」
 今日のデートもまたハルくんの部屋で過ごすだけ。……いつもそう。ハルくんは机でパソコンに向かって何かの作業をしていて、私はベッドの上に座って彼を眺めているだけ。
 折角夏休みに入ったばかりから私は何か他のことがしたいのに、ハルくんはいつもやることがあるから、って言って何もしてくれない。
 いつもパソコンを眺めていて、私のことをまともに見てくれないのはなんで? ハルくんは私と過ごすのは退屈なのかな。でも、これじゃ私だって退屈だよ……。
「やること、って後どれくらいで終わるの?」
「……後少しで終わると思う」
「それ、この前も言ってたけど、本当にあと少しで終わるの?」
「……ごめん。集中してやりたいからちょっと黙ってて」
 こんなやり取りをしていると、どうして私はハルくんと付き合っているんだろう、って思う。最近は会話が殆ど無いし、一緒に遊びにも行ってくれない。ハルくんには悪いけど、凄く太っていて容姿も悪いし。自分の服にも無頓着で毎日同じような服しか着ないから最近は服の黄ばみが目立ち始めている。
 考えれば考えるほどどうして今付き合っているのかがわからない。初めて会った時はまさか彼と付き合うだなんて思ってもみなかった。だって、私の理想は背が高くてかっこ良い年上だったのに。

 ハルくんと初めて会ったのは高校に入って初めて自分のクラスに行った時。
 最初は凄く太っている人だなぁ、位にしか思ってなかった。どうせあんまり関わらないだろうから。だから、席に座った時は少し驚いた。だって、まさか席が隣だとは思わなかったんだもの。
 それから数日は何の接点も無いまま過ごしていた。少し話したこともあったけど、ほんの一言二言。
 まともに話すようになったきっかけは2回目の英語の時間。内容は隣の席の人に自己紹介をするというもの。
 私は英語が苦手で、急に自己紹介をしろ、なんて言われても出来るのはせいぜい自分の名前を言うことくらい。しかも、自己紹介をする隣の人は殆ど話したことも無い人。ますますやりづらい。
 この時間はどうやってやり過ごそう、なんて考えていると、
「……えっと、自己紹介、だけど……、どっちから先にする?」
 向こうから話しかけてきた。
 どっちから先にするって言われても、私は名前くらいしか言えない。だから、出来れば最初は遠慮したかった。
「えっと……、出来れば貴方からやって欲しいんだけど……」
「……あ、うん。わかった。……じゃあ、えっと……言うね?」
 そう言ってハルくんは制服のポケットから紙を取り出した。
 何か書いてあるみたいだけど、内容まではわからなかった。もしかして、英語の自己紹介文でも書いてあるのかな? って思ったけど、すぐに違うって思い直した。だって、自己紹介は先生の気まぐれで急に決まったんだもの。用意なんて出来るはずない。
 それなのに、ハルくんは必至に紙を見ながら言った。
「ま……My name is Noi haruto…………えっと……」
 それっきり、ハルくんは黙って紙を眺めているだけ。
 そういえば、この時初めて名前を知ったんだっけ。今までもクラス全体の自己紹介とかはあったけど、いつも聞き流していたから。まともに聞いたのは初めて。
 しばらくの間、続きを言うのを待っていたんだけど、待っても何も言わないから少し話しかけてみた。
「どうしたの?」
「……あ、えっと……、じ、実は僕……英語、苦手で……、名前くらいしか言えない」
 それを聞いて、私は思わず笑ってしまった。だって、私と同じだったから。
 周りは突然の自己紹介でも難なく終わらせていくのに、私達だけ英語ができなくて終わらない。私はてっきり、他の人同様、ハルくんも英語ができるんだと思っていた。
「じゃあ、英語じゃなくてもいいから自己紹介しよ? 何もしないよりはマシだし」
「……でも、先生は英語でって……」
「できないんだったら別にいいよ。……それに、私も英語苦手で、名前くらいしか言えないし……」
 その時、ハルくんは驚いていた。多分、ハルくんも私と同じようなこと考えていたんだと思う。
 私はそんな反応を見て、また少し笑ってから、日本語で自己紹介をした。
「私の名前は小鳥遊綾姫。趣味は読書と音楽を聞くこと。得意教科は数学と理科。隣同士よろしくね」
「……じゃあ、僕も……。僕の名前は野井春人。えっと、趣味はネットサーフィンで、得意教科は……国語、かな。……よろしく」
 この自己紹介が、ハルくんと話し始めるきっかけで、それからはハルくんとよく話すようになっていた。
 話してみて初めて気が付いたけど、ハルくんの話しの内容は面白い。ネットでいろんなものをみたりしているからなのか、政治の話から漫画やアニメの話まで詳しくて、話していて飽きることが無かった。
 本とか音楽については私の方が少し詳しかったけど、それ以外では全部ハルくんの方が詳しかった。テレビもいっぱい見ているみたいで、オススメのバラエティとかドラマを教えてもらったりした。
 ハルくんは見た目が悪いから、周りからはどうしてあんな奴と話しなんかしているの? なんて言われたことがある。それを言われた時、私は少しカチンときた。だって、そんなこという人は決まってハルくんと話したことなくて、見た目だけで悪口を言う人ばかり。話をしたら絶対楽しいのに。
 そんなことがあったからかな。悪口を言う人とは殆ど話さなくなって、代わりにハルくんと話すようになっていた。
 そのせいで友達は少なかったけど、ハルくんと話すだけで毎日が楽しかった。

 そう。あの頃は本当に楽しかったのに、どうして今はこんなにも退屈なの? これなら、友達のままの方がずっと楽しかった。
「……やっとできた」
「何ができたの?」
 私は少しイラつきながらハルくんの方を見る。ハルくんは最近では珍しく、パソコンと向き合ってなくて、私のことを見ていた。
「……ちょっと待って。……今わかるから」
 そう言うと、ハルくんはまたパソコンの方に向き直って何かを打ち始めた。
『今まで、これを作っていたんだ』
 どこか機械的な感じのハルくんの声が聞こえてくる。
 パッと見、ハルくんはキーボードを打っているだけ。一体どこから聞こえくるんだろう?
「……えと、こういうのは慣れてないから凄く時間がかかって……今までごめん」
『僕は口下手だし、ヒメと話そうと思っても恥ずかしくて上手く話せないから。今の関係に慣れる少しの間だけ、これで我慢して』
「…………」
 私の反応は求めてないのか、一方的に話し続ける。 
「……今まで通りにしててもいいんだけど、僕なんかじゃヒメと釣り合わないから……」
『せめて、退屈しないように普通に話せるようになりたかったんだ。まぁ、これじゃ普通に話せているとはいえないけどね』
 ああ、そっか。
 どうしてハルくんと付き合っているのかわかった。ううん、思い出した。
 ハルくんは初めて会った時から、私を楽しませようとしてくれていたり、退屈させないようにいろんな話をしてくれた。そんな気持ちが嬉しくて、私はいつの間にか好きになっていたんだった。
「そんなこと気にしなくてもいいよ。私は、例えハルくんが口下手でも、ハルくんと話してるだけで楽しいから。私を楽しませようとしてくれるのがわかるから。その気持ちだけで嬉しいよ。だから、いつも通りでいいよ」
「……うん」

 周りの人はハルくんのことを悪く言う。
 確かに、ハルくんは凄く太っていて容姿も悪い。自分の服にも無頓着で毎日同じような服しか着ないから最近は服の黄ばみが目立ち始めている。
 私だって関わりがなかったら、多分ハルくんのことを悪く言ったり、避けていたりしたと思う。
 付き合っている今でも、少しは痩せて欲しいとか、もう少し服に気を使って欲しいとか思ったりする。
 でも。
 ハルくんを好きだっていう気持ちはどうしようもなくて。それは多分、いつまでも変わることないと思う。ううん、絶対に変わらない。
 これが私のホントのキモチ。


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